2021年8月の24時間テレビのドラマスペシャルでは、「生徒が人生をやり直せる学校」が放送されます。

実話をもとにしたストーリーで主演はKing & Princeの平野紫耀さん。

心温まる感動の物語ですが、このドラマのモデルとなった公立高校の学校は一体どこなのでしょうか?

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【生徒が人生をやり直せる学校】原作やあらすじ

24時間テレビのドラマスペシャルで放送される「生徒が人生をやり直せる学校」は、2018年に講談社 現代新書より出版された『県立!再チャレンジ高校 生徒が人生をやり直せる学校』が原作となっています。

同作は、ノンフィクション作家の黒川祥子さん手掛けた作品です。

実話をもとに作成されており、学力下位校いわゆる底辺校と呼ばれる学校を舞台に、虐待や貧困など複雑な家庭環境によりきちんとした教育を受けられない子供たちを支えようと奮闘する教師たちの姿を描いたストーリです。

約40名もの生徒が退学していくという、とある県立高校を舞台に生徒へ将来の道筋を与えようと教師が奮闘する姿が描かれています。

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【生徒が人生をやり直せる学校】モデルとなった学校はどこ?

「生徒が人生をやり直せる学校」では「底辺校」「学力下位校」と呼ばれていた高校がモデルとなっています。

どこの学校がモデルになったのかとても気になりますよね。

しかし、原作では生徒のプライバシー保護の観点から学校名はもとより、地名・登場人物の名前等は仮名となっているとのことでした。

そこでここでは「生徒が人生をやり直せる学校」のように底辺校から再生に取り組んだ高校をいくつかご紹介したいと思います。

①茨城県日立市の明秀学園日立高校の再生

茨城県日立市にある、私立の明秀学園日立高校は約12年で「底辺校」から「進学校」と呼ばれるほどになりました。

かつては、「生徒がうつむいて通う学校」とまで言われていましたが、国公立大学への合格者数を10倍に増やすという進学実績を納めまるまでに。

明秀学園日立高校

引用:PRESIDENT Online

2006年、同校は「特進路線」にかじを切り、特進推進委員会を設置した。翌年から正式にスタートしたが、当時の進学実績は「国公立大に推薦で数名入る程度」だった。

一連の改革で興味深いのは、理事長は手腕を買われた元企業人で、校長は生え抜きの教員だったこと。中原氏は就任時55歳で、就任前は自ら主導した「通信制」の教頭(同制度の事実上のトップ)だった。それまでの校長は「60歳過ぎの人が定年後に就任」していた。活躍の場を与えられ、生え抜きも持ち味を発揮。理事長と校長の二人三脚で改革を進めていく。

かつて同校は2度、大きな問題を抱えた。1993年に組合側と学園側が対立した結果起きた「2人校長問題」と、2003年に起きた「財政危機」だ。いずれも収束まで時間を要し、この間の志願者数は減った。会社に例えれば、前者はCOO(最高執行責任者)のゴタゴタ、後者は破綻寸前の経営危機だ。後者はその後、「財政健全化計画」で立て直した。

「特進STコース」を設置し、予備校講師を招いてのプレミアム授業や有力塾長の講演会など、外部の知見を導入することも行った。

引用:PRESIDENT Online

現在では、生徒たちの自信がついたことで学校の雰囲気も明るくなり前向きな姿が見られるようになったそうです。

②東京都立足立新田高校の再生

東京都立足立新田高校は2000年あたりまで地域で有名な「底辺校」だったそうです。

他校との対立抗争などで一時期は中退率が5割を超えるなど風紀は著しく荒れていたとのこと。

当時は、中学校での成績がオール1、2だった成績下位の生徒が通っていたと言われる足立新田高校はどのように再生していったのでしょうか。

足立新田高校

引用:足立新田高校HP

教育現場の再生は、学校職員だけでなく生徒の変革も求められる難しい仕事だ。鈴木高広氏(68)は、1997年に校長として都立足立新田高校に赴任した。

「校舎も本当に荒れ果てていました。生徒は九九もアルファベットもあやふやで、先生もやる気ゼロ。誰もネクタイをしていないのは、生徒に引っ張られて首が絞まって危ないからということでした」

 鈴木氏は絶望と同時にやりがいを感じたという。毎日、勤務開始前の朝7時半に出勤してはジャージ姿に着替えた。

「まずは掃除から始めることにしました。ヘラでガムを剥がしたり、ペンキで落書きを塗りつぶしたり。塀を乗り越えて脱走する生徒を追いかけるのにもジャージじゃなきゃいけないでしょ(笑い)」

 鈴木氏はまず体育教師を味方につけるために空き時間に近隣のゴルフ場を使えるよう手配。生徒の顔と名前を覚えて信頼を勝ち取っていった。

「学校を魅力的にするのはカリキュラムです。優秀な女子生徒を集めるためにホームヘルパー2級の資格が取れるようにした。スポーツ健康系、福祉教養系、情報ビジネス系の3学系を作り、人気が出てきました」

 有名俳優のドラマのロケを受け入れ、髪が黒い生徒だけエキストラで出演できるようにして茶髪の撲滅に成功。謹慎処分を社会奉仕活動に変えた。「総合」の授業では校長自ら教壇に立った。

「お米1合に何粒あるのか実際に調べる授業などを生徒と一緒に取り組みました。校長が率先して現場の仕事をすれば、先生たちも『忙しい』なんて言い訳できませんから」

引用:NEWSポストセブン

他にも、制服を可愛いデザインに変更し女子生徒の人気を図るなど試行錯誤を繰り返し、2004年には入試の倍率が5倍にもなったそうです。